1/19 藤田真央ピアノリサイタル@よこすか芸術劇場

ピアノ独奏: 藤田真央
W.A.モーツアルト: J.-P.デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲 ニ長調 K.573
W.A.モーツアルト: ピアノ・ソナタ 第9番 二長調 K.311
F.リスト: バラード 第2番 ロ短調 S171
J.ブラームス: 主題と変奏 二短調 Op. 18b
C.シューマン: 3つのロマンス Op. 21
R.シューマン: ピアノ・ソナタ 第2番 ト短調 Op. 22


横須賀まで2時間かけて、藤田真央クンを聴きにいってきました。横須賀は遠くて、この日は天気が悪く、現地に到着したら雨も降ってきました。横須賀で、平日PM6:30開演は、かなり無謀と思いましたが、会場は遠征組が多く8割埋まっていました。その分、帰りの京急は大渋滞でした。
来週1/25のNYカーネギーホールデビューと同じプログラムとのことで、始まる前から期待は高かったのですが、実際、素晴らしい演奏で、特にプログラムセンスの良さが光っていました。 前半、後半のクライマックスが、リストとシューマンで、特に前半ラストのリストのバラ2は、素晴らしさのあまり、鳥肌がたちました。美しさと激しさと静寂が詰まっている名曲ですが、彼の弾くピアノの正確さとダイナミクス、それに加えて1音1音のクリアさに驚嘆しました。見事なリスト弾きでした。曲に引き込まれてしまい、終局に向かっていくところで、何か心が解放されるような気持ちを味わえました。終わりの静寂感(空白)も素晴らしい余韻です。
終演後のアフタートークがかなりおもしろく、「野島先生に従事する前は、ユジャワンとかランランとかのバーンという感じに憧れていたけど、野島先生に1音1音の大切さの意味を教えられた」という趣旨の発言をしていて、確かに、藤田真央とユジャワン/ランランとは、コンサートピアニストとしては明らかに異質だなあと思いました。まあ、曲芸師のようなユジャワンも好きですけどね。
私は、よこすか芸術劇場ははじめてでしたが、オペラハウスのような作りで、綺麗な劇場ですね。ただ、オケピットが入る余地がないので、オペラはできないと思いますが、実際どうなんですかね。音響は、上野の文化会館より上で、サントリーより下という感じ。悪くはないけど、サントリー/ミューザ川崎クラスではないなと。

来週のカーネギーホールはどこかで放送あるのでしょうか?とても楽しみです。 野島先生のご家族からお花が出ていました。