私は若者が嫌いであると言える山田五郎が素晴らしい

私は山田五郎が好きです。アートとモード対する豊富な知識と巧みな話術、更に高尚な下ネタもOKで、今の日本における最高の知識人だと思いますが、それにも増して好きな所が、「俺、若い奴好きじゃないから、若い奴とつるまないし、興味がない」と言い切っているところです。  

これは、既存のマスコミサイドにいる人間の発言としては、かなり勇気のいる発言だと思います。ルビコン川を超えてしまっていると思います。山田五郎の対局にいるのは、マツコデラックスで、「マツコの知らない世界」や「マツコ会議」における若者への媚びは、観ているこちら側にも、痛々しさが伝わってきます。マツコも正直なところ、早く引退したいんだろうな、というのが伝わってきます。「ハッシュタグの世界」とか、「カリスマYou tuber」とか、本音は興味ねえだろ、と。 

これは、50歳を超えてから、自分というものが強く確立されたからだと思いますが、私も、自分が興味のないものには、全く反応しなくなり、非常にニュートラルになりました。最近だと、「愛の不時着」とか、「鬼滅の刃」とか、「香水」とか、「あいみょん」とか、全くわかりません。こういう状態だと、少し前までは、「世の中の流行に取り残されてる可哀想なおじさん」扱いされて、自分でもちょっと恥ずかしかったのですが、いまは全然気にしません。全く知らないと周りにも公言しています。 

先日、同じ歳くらいの友人と、居酒屋で飲んでいた時に、偶然、隣の席に座っていた20代の女子数名と一緒に飲むことになったのですが、多分、向こうは、奢ってくれるいいカモが見つかったと思ったんでしょうね。一方的に、自分達の知っている話題ばかり振ってきます。ダンダン相槌打つのも面倒になってきたので、「話が興味ないし、つまんないよ」と言ったら、オジサンからそんなこといわれたことがなかったんでしょうね、明らかにショックを受けたようで、逆ギレされ、収拾するまでが一苦労でした。

山田五郎は今年還暦ですが、スマートで格好いいし、私もスケールは小さいですが、ああいう生き方を目指そうと思います。