9/17 N響 定期C@神南

先週9/11のN響の感想で、「せっかくルイージの首席指揮者就任公演なのだから、R.シュトラウスとかやればいいのに」と書きましたが、

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今月のN響定期の3プログラムは、すべて「ファビオ・ルイージ首席指揮者就任公演」ということでした。

それで、2週目のC公演ですが、これが、オールR.シュトラウスプログラムでして、「流石N響、指揮者と自分たちのチャーム(魅力)がよく分かっていらっしゃる」と3連休初日の土曜日のマチネ公演にウキウキで行ってきました。

直前にチケットを購入しましたが、ヴェルレクのAプログラムとは違い、結構よい席が余っていました。あんまり人気ないんですね。R.シュトラウス

一曲目が「ドンファン」。オーケストレーションは流麗で素晴らしいですのですが、ちょっと雑かな、という感じ。金管に結構キズがあり、特にTpが盛大にやらかしてました。ちょっと期待外れ。

二曲目が「オーボエ協奏曲」。ソリストとして、ルイージ音楽監督を務めるデンマーク放送交響楽団の首席のエヴァ・スタイナーを招聘していました。N響の首席Obも名人なので、それでいいじゃんとも思いましたが、この人のソロはなかなかの音量と安定感でした。広いNHKホールをObの美しい音色で満たしていました。この曲自体が、室内楽的アプローチで、晩夏の土曜日のけだるい雰囲気にぴったりでした。その分、気持ちよくて寝ている人もたくさんいましたが。

Obの主メロディに絡むヴィオラがまた素晴らしく美しかったです。

メインは「ばらの騎士組曲。これは曲自体が圧倒的に美しく、さらに、ルイージはオペラ指揮者でもあるので、相乗効果とな結構な名演でした。最初から最後まで、始終ハッピーな気分に浸れました。なんというか、通常のN響からは想像できない、色気が感じられました。ワルツはリズムがうねりまくりで、ああ、ウイーンだな、気持ちいいな、という感じ。

尻上がりに調子が上がっていったコンサートで、当然のようにルイージ一般参賀もありました。

ルイージはとてもイタリア人には思えない真面目で勤勉な人なのですが、やはり、本質的なところでイタリア人であり、オペラ指揮者であり、それが質実剛健をモットーとするN響に、よい形で影響していくと思います。

それで、NHKホールの感想なんですが、やっぱりサントリーかミューザにはかなわないな、というのが結論。特に、オーボエ協奏曲のような室内楽的な響きの曲は、やっぱりホールがデカすぎて、音がちらばちゃってる感じです。

来週末の定期Bプログラム@サントリー公演が、早々にソールドアウトになっっているのも、まあそういうことなんだなと思います。

そうはいっても、N響NHKホールを使わない、という選択肢はないので、これは辛いところです。来月、ブロムシュテットマーラー9番(多分最後の公演)もHNKホールなんですよね。