GWの中日に、上野の東京都美術館の「マティス展」に行ってきました。大変な盛況でした。
パリのポンピドウーセンターの全面協力の元、展示されている155点全てが「マティス」というなかなか力の入った回顧展でした。
マティスは、ピカソと同じく多作で、世界中に作品が散らばってしまっているので、代表作がアメリカ、ロシア、イギリスに分散しています。ただ、今回、ポンピドウーセンターにある有名どころは、ほぼ来日していました。今、ポンピドウーってクローズしてるのかな。
最初の新印象派時代から野獣派(フォービズム)時代、ニース時代を経て、晩年の切り紙絵に至るまで、全時代の作風を時系列で展示していました。特に、ニース時代の作品は、撮影もOKということで、この時代が好きな私にはラッキーでした。
同時代人のピカソと比べると、マティスの絵は優しくて心が落ち着きます。晩年のマティスの写真を見ると、とても人の良さそうな好好爺でした。
「家に飾るなら、マティスだな」という人が多いのも分かる気がします。20世紀を代表する巨人ですが、ピカソと違って、観ていて、心に暖かいものを感じます。
展示会の最後のコーナーが「ヴァンス・ロザリオ礼拝堂」の一連の作品になってますが、絵画だけではなく、内部の装飾、司祭の衣装まで全てマティスが手掛けています。側面のステンドグラスが切り紙絵そのもので、とても美しいです。これは行ってみたいなあ。
カタログは3.300円もしましたが、これは購入しました。今、繰り返し観ながら、ニヤニヤしています。