2/23 都響プロムナード@サントリーホール

指揮者: デイヴィッド・レイランド
ピアノ独奏: ティル・フェルナー
シューマン マンフレッド序曲 op.115
モーツァルト ピアノ協奏曲 第20番ニ短調 K.466
シューマン 交響曲第3番変ホ長調 op.97 ライン


 休日にふさわしいリラックスしたプログラムで、シューマンモーツァルトの組み合わせでした。私はモーツァルト目当てで行きましたが、後半のラインが思いの外素晴らしかったです。

ピアノのティル・フェルナーは、ウイーン出身であり、この人が弾くモーツァルトは、変なクセがなく、とても聴きやすいのですが、やはり地元の人間の醸し出す音色と解釈は、ああこれがモーツァルトの正統派なのね、アジア人では絶対こうは弾けないよな、という演奏でした。良い意味で平凡で上質なモーツァルト。第二楽章は、頭の中でずっと映画のアマデウスのラストシーンの映像が流れていました。

後半のラインは、これまで私はあまりその良さがよくわからなかったのですが、今日初めて、これはいい曲だなと思いました。レイランドは、デュッセルドルフ響で「シューマンゲスト」というポジションに就任しているそうで、この「シューマンゲスト」は恐らく、シューマンスペシャリストということのでしょう。ラインはとても綺麗な曲ですが、いかんせん退屈だと感じていたのですが、レイランドの手に掛かると、別の曲のように生き生きとしてきます。文字通り、血湧き肉躍るといった感覚で、金管、特にホルンの雄叫びのような咆哮が素晴らしかったです。

会場の入りは9割でほぼ満席。終演後は、かなり盛り上がりました。観客はこのシューマンにはとても満足したのだと思います。レイランド、来年もおそらく来日するでしょう。

ところで、今日のコンマスの四方さんも、今年の3月で定年だそうです。N響(マロ)、東響(水谷さん)に続いて、今年の春はコンマスの交代が激しいなあ。半年後くらいには、水谷さんが、矢部さん繋がりで都響に入ってたりして。