3/19 都響プロムナード@サントリーホール

都響の土曜日のマチネ公演に行ってきました。都響は随分と久しぶりです。 

私は、ハンガリーがとても好きです。10年ほど前にブダペストに行って、安くて美味しい食事(フォアグラとトカイワインの本場)と、音楽環境の素晴らしさ(オペラ座のかなりよい席でオペラ鑑賞しても、7000円くらい)にすっかりはまってしまいました。コロナが開けたら、ウイーンから電車で行こうと計画していましたが、ウクライナ危機でしばらくは難しそうです。

今日のプロムナードは、オールハンガリープログラムで、バルトーク、リスト、コダーイでした。このプログラムを見た瞬間に購入を決めたのですが、購入後、「なんでこの時期にハンガリープログラムなんだろう?」という疑問は残りました。 

指揮が、ひさしぶりにインバルで、これは非常に楽しみでしたが、インバルが直前にコロナで来日不可、代わり誰が振るのかなあと心配していましたが、アランギルバート(常任指揮者)ということで一安心。去年、東響のノットが直前にコロナで来日出来ずに、1公演だけ代わりの日本人の某氏がタクトをとったのですが、これがまあオケと合わずに、酷いデキだったので。 

会場に着いて知ったのですが、今日が、トロンボーン主席の小田桐さんの退団前最後の公演ということで、だから、バルトークの「中国の不思議な役人」なのね、と合点がいきました。「中国」の主役は、トロンボーンクラリネットです。小田桐さんのトロンボーンソロが超絶格好よかったです。 

リストはピアノコンチェルトの1番で、ソロは清水和音さん。ベテランで、ミスタッチが全くない非常に安定した演奏でした。やはり、私は身体の大きい男性のl弾くピアノが好きです。無理せずに大きな音が自然に出るんですよね。 

後半は、コダーイの「ハーリヤーノシュ」。これは、おちゃらけた軽い感じの曲ですが、オケは大編成のメチャクチャ大変な曲です。ある意味、オケの実力が試されますが、弦も管も素晴らしかった。アランギルバートは、完全に自分のやりたいことをオケに理解させていましたね。

都響って、こんなによく鳴るオケだったんだ、と久しぶりに聞いた素直な感想です。 

で、非常に感動的だったのが、最後の小田桐さんの送別です。オケだけでなく、観客も全員、小田桐さんが最後なのを理解してして、会場至る所でスタンディングオベージョン。まあ、日本のトロンボーンの第一人者で、都響一筋36年という人の卒業ですから、こうなるのでしょうが、会場がとても暖かい雰囲気に満ちていました。 

とても良いコンサートでした。