ウイーンフィルの第二バイオリンの首席をやっているクリストフ・コンツのソロで、ブラームスのバイオリンコンチェルトということで、今シーズン密かに一番期待していた定期演奏会でしたが、オミクロンのため、コンツはあえなく来日キャンセル。チケットもキャンセルしようかと思いましたが、秋山御大のブラームスも久々に聴きたいな、ということで、寒い中サントリーまでいってきました。
それで、コンツの代役は、吉田南さん。明るい音でよく鳴っていましたが、少々単調に感じました。それと、ソリストには絶対に必要な、オケを引っ張っていくような強烈なカリスマ性が、まだ感じられませんでした。まだ若いのでしょうがないけど、秋山先生が、まるで孫を可愛がるような至れり尽くせりのサポートで、それは微笑ましいのですが、何かガツンと来るものはなかったというのが正直な感想。
後半のブラ1は、オケがもう少し調整できていれば、というのが何箇所かはありましたが、第四楽章のオーラスに向けての秋山先生の煽りが凄くて、とても82歳とは思えない流暢かつダイナミックな指揮で、ちょっと感動しました。
先週のスダーンといい、今週の秋山先生といい、オケと長い信頼関係がある指揮者のタクトはイイなと素直に思いました。