ゲルハルト・オピッツのLvBの4大ピアノソナタリサイタルを聴く

12/24、クリスマスイブで、平日夜ですが、横浜の桜木町にある県立音楽堂まで行って、オピッツのピアノソロリサイタルを聴いてきました。 

オールベートーヴェンピアノソナタで、悲愴→月光→テンペスト→熱情の順でした。

オピッツは、世界的に見ても、ベートーヴェン弾きの第一人者ですが、聴いていて色々と思うところがありました。 

日本人の線の細いピアニストだと、月光の第3楽章や、熱情の第3楽章を弾くと、どうしても大熱演となってしまい、結果的に少々キツめのFFの音とテンションの高いところが気になってしまうのですが、オピッツにはそういうところがありません。結構、ミスタッチもありましたが、あんまりそういう細かいところは気にしていないし、聴いているこちらも気になりません。音楽をどうやって組み立てていくのかというところに説得力があり、特に、熱情の第3楽章は、色々とっ散らかったものを回収していき、コーダに終結していくところがとても理にかなっていて、なるほどそういうことだったのね、と熱情の素晴らしさを改めて思い知りました。

悲愴と月光の第二楽章は、オピッツの真骨頂でした。特に、悲愴の第2楽章は、個人的に強い思い入れがあります。10年ほど前に亡くなった友人が好きだった曲で、オピッツが弾いている時には、ずっと目から汗が出ていました。 

会場はほぼ満席でした。プロ、アマ問わずに、ガチのピアノ弾きが相当来ていたようです。 

しかし、桜木町から東京まで帰ってくるのは結構大変で、クリスマスイブで、電車激混みでした。