フォーレカルテット 12/07@トッパンホール

去年の来日公演がコロナで中止になり、今年もオミクロン株のせいで、来日無理かなと思ってましたが、奇跡的に日本入国が厳しくなる前に来日していたようで、無事公演となりました。  

ピアノ4重奏団としては、世界的にみても今非常に勢いがある人達なので、平日夜PM7:00開始の飯田橋、しかも雨という悪条件にも関わらず、チケット完全ソールドアウトでした。この後、12/09にもう一回トッパンホールでやるのですが、そちらもすでに完売です。 

プログラム的には、オールフォーレで攻めてくる12/09の方に行きたかったのですが、生憎都合がつかず、12/07の方に行ってきました。 

前半は、ドボルザークのピアノ四重奏第2番、これはまさにドボルザークという音楽で、ボヘミアの匂いが漂います。また弦の美しさが際立っておりました。第一楽章のキレの良さで覚醒し、第二楽章の哀愁で涙し、第三、第四楽章の音楽の構成力に脱帽です。フォーレカルテットの演奏も申し分なく素晴らしかったです。そりゃ上手いですよ。  

後半は、彼ら自身のアレンジによる展覧会の絵、ピアノ四重奏バージョンです。これは、好き嫌いが分かれると思いました。ピアノ四重奏の調和を意図的に壊して、現代的なアレンジになっています。端的にいうと、ピアノメインと残りの弦3本の対決いう構図。私は、この曲を聞いていて、ずっと頭の中でラベルのオーケストラ版が流れていました。やはりラベルは偉大です。 

それで、終演後の喝采が凄かったので、アンコール3曲もやってくれました。一曲目がフォーレの「夢のあとに」で、あまりの美しさに、心が浄化されました。やっぱり、12/09の方もチケットとればよかった。二曲目もフォーレの「マンドリン」でこれは弦の小技がピリっときいていました。三曲目が、ラフマニノフの「音の絵」の「海とかもめ」で、これはアンコールでやるような小曲ではなく、ガッツリ演奏してました。これも素晴らしい。 

全体的に良かったですが、一番感動したのが、アンコール、というオチでした。

フォーレは、しばらくヘビロテになりそうです。そういえば、フィギュアスケートのパパダキ&シゼロンも、今季のフリーは、フォーレのエレジーです。今、フォーレがマイブームになってます。