溜まっていた映画の断捨離を進める

GW期間中に、ここ1年間くらい撮り溜めしておいた映画を全て見て、未観賞作品の断捨離を敢行しました。1日あたり平均2本のペースで、、1本あたり2.5時間なので、1日に5時間は映画を見ていたことになります。中には、4時間以上の大作が、3本ほどあり、見終わった今は非常に疲れを感じていますが、好奇心は満たされました。

しかし、こういう生活を1週間以上していても、全く焦燥感とか罪悪感を感じないので、やはり私は、アーリーリタイアに向いているということなのでしょう。

まず「ヴィスコンティのコレクションを全て見返しました。

「山猫」→ 「夏の嵐」→「若者のすべて」→「地獄に堕ちた勇者達」→「ベニスに死す」→「ルードヴィッヒ」→「家族の肖像」の計7本。昔見た時は、よく分からなかった内容も、今の年齢で見直すと、それなりの知識を蓄えているので、とてもよく理解でき、また、新鮮な発見もありました。

「夏の嵐」は、若い男に狂って破滅する公爵夫人の話ですが、内容と描写が相当エグいです。

若者のすべて」は、貧しい南イタリアからミラノに出てきた男5人兄弟の悲劇の話ですが、長男から四男までをそれぞれ「章立て」にしています。これは、タランティーノがよく使う手法で、ここからヒントを得ていることに気がつきます。

「地獄」は、親衛隊に突撃隊が虐殺されるシーンが、昔見た時は全く理解できなかったのですが、現代史を学んで、ナチス内で権力闘争があったことを知っていたので、すんなりと理解できました。

「ベニスに死す」は、主人公がマーラーであることは非常に有名ですが、実は友人役として、シェーンブルク(実在の作曲家、12音階の創設者)も登場していることに初めて気がつきました。

「ルードヴィッヒ」は、バイエルンの狂った王様の話ですが、王様とワーグナーとエリーザベトの人間関係がWikiに書かれている通りです。19世紀後半のヨーロッパにおけるこの王様の位置が非常に重要だったことが今では理解できます。

「家族の肖像」は、第二次世界大戦後のユーロコミュニズムとテロが背景になっているのですが、昔はそんなことは分かりませんでした。何しろ、前回見たのが、中学生だったので。

昔見た映画を、今改めて見返すのは、好奇心が刺激されて、かなり楽しいです。自分にとっては、リタイア後の趣味にとしてピッタリです。